住まい方アドバイザーが答える住まいのお悩み相談室vol.15「今の家の耐震性が心配です。まず何から確認すればいいですか?」

みなさんこんにちは。
長野県松本市の工務店・フルハタ建設の住まい方アドバイザー、古畑です。
大きな地震のニュースを目にすると、「わが家は大丈夫だろうか」と不安になる方も多いのではないでしょうか。耐震性が心配なとき、まず確認していただきたいのが今の家がどのくらいの耐震性能を持っているのかということです。
特に一つの目安になるのが築年数です。1981年(昭和56年)6月に建築基準法の耐震基準が大きく改正されており、それ以前の「旧耐震基準」で建てられた住宅は、現在の基準と比べて耐震性が十分ではない可能性があります。
ただし、築年数だけで「危険」「安全」と判断できるわけではありません。建物の構造や劣化状況、これまでの増改築などによっても状態は異なります。
松本市では、昭和56年5月31日以前に着工した一定の木造住宅を対象に、無料の耐震診断を実施しています。対象となる住宅であれば、まずは市に相談してみるのも一つの方法です。耐震診断を受けることで、今の家の耐震性が数値で分かり、どこをどのように補強すればよいのかも見えてきます。「何となく心配」と感じながら暮らし続けるよりも、まずは現状を知ることが、これからの住まいを考える第一歩です。
そのうえで考えたいのが、建て替えるのか、今の家を耐震改修して住み続けるのかということです。建て替えれば、耐震性だけでなく断熱性なども含め、現在求められる性能を踏まえた住まいを一から計画できます。一方で、今と同じ大きさの家を建てられるとは限りません。現在の法規に合わせる必要があることに加え、建築費も以前とは大きく変わっています。
また、建て替えには建物本体の費用だけでなく、解体や廃材の処分、仮住まいの家賃や光熱費、引っ越しなどの費用も必要です。「新しい家にすれば安心」と単純に考えるのではなく、暮らしや資金面への負担まで含めて検討する必要があります。

一方、今の家を残して耐震改修をする方法もあります。現在の家の広さを活かしながら、必要な部分を補強できることがメリットです。耐震改修と断熱改修を一緒に行うこともできますし、予算に合わせて「耐震改修は家全体、断熱改修はよく使う場所を中心に」といった考え方もできます。
ただし、大規模な改修になると費用もそれなりにかかります。「リフォームだから新築よりずっと安い」とは限らないため、建て替えた場合と改修した場合、それぞれにかかる費用と得られる性能を比べてみることが大切です。
松本市の耐震改修補助制度を利用するには、市が実施する耐震診断を受け、一定の要件を満たす必要があります。また、申し込みから診断、補助金の手続きを経て工事へ進むため、時間に余裕を持って動き始めることをおすすめします。
そして注意したいのが、間取りを変更する場合です。壁の位置などが変われば、現在の間取りをもとにした耐震計画を使えなくなってしまいます。耐震改修と一緒に間取り変更も考えている場合は、最初の段階からその希望を伝えておきましょう。
耐震性への不安を感じたら、まずは「建て替えなければ」「すぐ工事をしなければ」と考えるのではなく、今の家の状態を正しく知ることから始めてみてください。その結果をもとに、建て替えと耐震改修それぞれのメリット・デメリット、必要な費用、これから何年この家で暮らしたいのかなどを一つずつ整理していけば、ご家族に合った選択肢が見えてきます。
フルハタ建設では、築年数の経った住まいの耐震性や断熱性を見直すリノベーションにも対応しています。 「耐震診断を受けたけれど、この先どうすればいい?」「建て替えと改修、どちらがわが家に合っている?」と迷ったときも、お気軽にご相談ください。


