住まい方アドバイザーが答える住まいのお悩み相談室vol.9「まとめ買いした食品や日用品の置き場に、いつも悩んでいます」

みなさんこんにちは。
長野県松本市の工務店・フルハタ建設の住まい方アドバイザー、古畑です。
住まい方アドバイザーとしてお話を伺っていると、「まとめ買いした食品や日用品の置き場にいつも悩んでいて……」というお声は本当に多いです。ストックが増えると安心感はあるのに、置き場が決まらないと結局は床に仮置きしたり、使いにくい場所に押し込んだりしてしまって、毎日の小さなストレスになりますよね。
まずお伝えしたいのは、「収納を増やす」前に、いったん“買い方のクセ”を知ることが近道だということです。まとめ買いが悪いわけではありません。忙しいご家庭ほど、買い物の回数を減らすのは合理的ですし、特売の日に買い足すのも自然な行動です。ただ、置き場に困っているということは、ストック量と収納量のバランスが崩れているサインでもあります。

そこでぜひ一度やってみていただきたいのが、「今あるストックがどのくらいの期間で消費できるのか」を、意識的に客観視してみることです。家族構成や生活スタイルによって消費量は変わります。たとえば同じトイレットペーパーでも、家族が多いお宅と、少人数のお宅では減り方がまったく違いますし、お子さまの年齢によっても日用品の消費スピードは変わります。まずは、“今ある量が、何週間(あるいは何か月)分なのか”をざっくり把握してみてください。
ここで面白いのが、食品と日用品で性格が違う点です。食品はサイクルが早いので、「気づいたらなくなっている」「次の買い物でまた必要になる」という感覚になりやすいです。一方で日用品は、思っている以上に残っていることが多いんです。洗剤やティッシュ、ラップやゴミ袋などは、気持ちのうえでは“すぐなくなる”ように感じても、実際にはまだまだ在庫があることが少なくありません。食品と同じ感覚で日用品を買い足してしまうと、知らないうちにストックが膨らみやすくなります。
そして、もう一つ。まとめ買いの背景には「なくなる不安」があることも多いです。「切らしたくない」「突然必要になったら困る」「子どもがいるから余裕を持っておきたい」。この感覚自体はとても自然ですし、責任感の表れでもあります。ただ、その不安が強いほど、必要以上に多めに持ってしまい、結果として置き場を圧迫しやすくなります。
だからこそ、「本当に必要なストック量って、どのくらいだろう?」を一度決めてしまうと、ぐっと楽になります。たとえば日用品なら、「この棚に入る分だけ」「このケース1箱分まで」など、量ではなく“器”で上限を決める方法もおすすめです。上限が決まると買い足すタイミングも明確になりますし、気持ちの不安も落ち着いてきます。収納が整うというより、買い方が整ってくる感じです。

ここまで整理して、「必要なストックの量は分かった。でも、その量でも今の家ではどうしても収納しきれない」という場合もあります。そのときは初めて、「収納のつくり方」を検討していくのが良い順番です。置き場がないから収納を増やす、ではなく、必要量が見えたうえで、それを収める場所をつくる。これが後悔しない収納づくりの基本です。
まずは自分たちの買い方と消費量を一度見える化して、必要な量を決める。それでも足りなければ、住まいの仕組みとして収納を整える。順番さえ間違えなければ、「置き場に悩む暮らし」からちゃんと抜け出せますよ。


